来年度の新入社員の教育係になりました。
異性で海外の方ということで、プレッシャーを感じております。
教える側の3つの注意点をまとめたのでご参考に。
1.コンテクストが違う(育ってきた環境が違う)
異性で海外となると、コミュニケーションを成立させるための共有情報がまるで違う。
アメリカのように多種多様な人が暮らしている国であればもともとローコンテクスト文化で
成り立っているので違和感はないと思います。
しかし、日本はハイコンテクスト文化なので特に気を付けないといけない。
要は日本人は言葉を発しなくても受け手が意味を考えることができる
阿吽の呼吸や、一を知って十を知るという言葉があるように、
日本人の文化は黙って聞き取り、受け手が考える文化なのです。
仮に受け手が理解できないと「空気よめねー」と受け手のせいになるという
受け手の能力が問われる恐ろしくハイコンテクスト文化です。
アメリカ人は映画を見ていても感じることがありますが、
聞く側が黙って聞かないw表現やジェスチャーを大げさにしてやかましいくらい
喋って主張する。
言葉に出したメッセージを正として受け取るので空気を読むなんてことはしない。
言った言っていないと話し手の責任が大きいため直接的な表現で会話することが多い。
といった感じがしますよね。
例えば
そうだねと言いつつも否定のオーラを出したBさん
そうだね。で肯定されたと受け取ったAさん
最初の提案にいや・・と言っているが具体的に言っていないBさん
いやと言うのはあれをやってほしいということがいやだと受け取ったAさん
と、適当な会話を作ってみましたが、
これくらい話しがかみ合わないのは、なんとなく想像できたのではないでしょうか?w
もう少しAさんが間をとってくれれば、Bさんも意見を言えたかもしれませんが、
Aさんはどんどん話続けますw
Bさんは直接的な表現はしないで曖昧にして角が立たないように話しているつもりが、
Aさんに誤解されて話が進んでしまいます。
こうなってしまってはうまくコミュニケーションが取れませんね。
こんなBさんがAさんの教育係をやっていけるのでしょうかww
ちなみに、私はかなりのハイコンテクスト人間なのでBさんに近い感じです。。
仕事でこうならないためには
- 重要な事を最初に言葉に出して伝える。
- 一つの話題に関して、道筋を立てて話す。
- 最後に話全体を要約する。
よく日本人に多いのが、
↓読まなくていいですw
あ、そういえば打ち合わせの後の飲み会はごちそうさまでした。タクシー代まで出していただいて助かりました。
それで~私なりに考えてみたのですが、過去の取引と照らし合わせてみたところ大きな問題はないように思いましたが、どうも腑に落ちない点がありまして、○と◇が異なっているので○△部長のおっしゃっていた条件が当社の条件にそぐわない可能性があり・・・・・・
Dさんは起承転結で話をつらつらと並べて話しています。
読んでいるうちに感じたと思いますが、聞いているほうからすると
「何の話かわからない、話がそれたぞ、問題ないっていうことか、違うのか?」
イライライライラ「で?何が言いたいの?」しか残りませんww
なんてことに。
1.重要な事を最初に言葉に出して伝える。
ダラダラと説明を入れず、何をどうするか要約して1文にまとめて伝える。
方法は目的語+動作で表現します。
○ ・・・を提案する。・・・を紹介する。・・・を説明する。など。
× ・・・をします。・・・です。
(例)×新商品についてうまくいきそうなアイデアが思い浮かんだのですが。
→○新商品のアイデアを提案します。
2.一つの話題に関して、道筋を立てて話す。
道筋を示すのに、ポイントの数と情報のラベルを予告します。
(例)3つの理由、2つの方法、2つの条件・・・・
といった形です。
そして各ポイントに詳細を説明します。
(例)理由は3つあります。
1つ目は早い。
注文から5分以内に出てきますので、午後の会議に送れる心配がありません。
2つ目は安い。
通常ワンコインで十分おつりが来ますので、食後の缶コーヒーを買う余裕があります。
最後の3つ目はうまい。
残すことなく、おいしく食べれるので、午後も頑張ることができます。
といった感じです。
3.最後に話全体を要約する。
これは、今までの話しの内容をすり合わせることで
認識のずれをなくすために要約して最後にもう一度確認します。
自分は伝わったつもりでも解釈が違う場合があるので、
ここでも微妙なニュアンスを使わないで、具体的な言葉で要約します。
先ほどのDさんの場合で対策を考えてみました
1つは価格の見直し、もう1つは納期の前倒しです。価格見直しの理由は・・・つまり1と2を見直すことで取引を行うほうが良いかと思いますがいかかでしょうか
といった具合です。
これは相手が新入社員の時も同じで、新入社員に「この先輩は今なんの話をしてるんだ?」
なんて思われないように気を付けましょう。
1.結論、伝えたいこと、目的を要約して最初に伝える
2.一つの話題についてポイントを決め道筋を立てて話す
3.最後に話全体を要約して確認する。
2.win-winのコミュニケーション
どうしても先輩後輩の関係になると、
「今までこうやってきたからお前もこうしろ。」
とか
「新人が電話とるのがあたりまえだろ」
なんてwin-LOSEの理不尽なことが自分が新入社員の時ありましたよね・・。
それを次の新入社員に押し付けていてはいけません。
先輩の指示を守らせるために新人は不満を抱えてしまいます。
自分はそれで耐えて今があると思うかもしれませんが、時代が違います。
なんで新入社員が電話をとるのか「意味・意義」を伝えて少しでもモチベーションを上げて
仕事をしてもらうのが教育係の役目です。
特に気を付けなければならないのが雑用の仕事をしてもらう時ですね。
うまくモチベーションを上げることができれば、次のようなメリットがあります。
- お互い気持ちよく働ける
- 仕事の質が良くなる。
- 仕事のスピードも速くなる
そのためにお互いに話し合ったうえで依頼するようにすれば、
大きな不満を抱えず仕事に取りかかれます。
1.その業務の目的を伝える
2.いつまでに、どうすればいいかを伝える
3.質、コスト、納期の優先順位を伝える
4.完成のイメージを伝える。
3.1stアクションを伝える
指示をしたけど新入社員が動けなくて悩んで困ってしまうことがあります。
それは指示の仕方が悪いのです。
コツはまずは一番初めに手を付ける作業で、
5分以内に終えることができる具体的な行動を確認してから任せるのです。
(例)昔の参考資料集めよろしく。
→この棚にある資料リストで、古いほうから10冊をこの棚から出す。
といった感じです。
1.5分以内に終えることができる
2.悩まず行動に移せる具体的な動作を伝える
3.その作業で一番初めにやることを伝える
まとめ
ビジネスではローコンテクストが大事。
日本人ならまだ受け手の能力が高いので聞き取ってもらえるが、
外人はそうではないことをしっかり認識すること。
しっかり言葉に出して、道筋を立てて説明し、最後に要約が大事です。
新入社員の教育係の方、一緒に頑張りましょう!